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ウィズコロナを見据えた、安定性試験検体保存業務に係る留意点について

2020.05.27

全国的に、緊急事態宣言が解除となりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波により、再度、政府より緊急事態宣言が発令される可能性があります。

4月の緊急事態宣言発令時には、リモートワークの推進などで、社員、または外部事業者に対して一時拠点への入場制限を実施されたお客様がいらっしゃいました。
かかる事態への備えとして、検体保存機器や温湿度等データモニタリングシステムの運用等につき、留意点を以下に示します。
お客様の安定性試験保存業務の安全な継続に向けて、一助になれば幸いです。

◆(当面の間)退社前に実施いただくことが望ましい周辺業務
1.機器パネルの温湿度表示が正常か、エラー表示されていないか確認。
2.機器及び純水製造装置周辺に、水漏れや汚れがないかの確認。
3.チャート式記録計の場合、紙詰まりのないことと、紙残量確認(少ない場合は、早めの交換を推奨)。
4.NASTER System等データモニタリングシステムの対象各機種の温湿度記録(変動)を確認。
5.安定性試験機器(Reach-inタイプ)本体の異音の有無を確認。
6.安定性試験室(Walk-inタイプ)など、室外機を保有する装置の室外機より異音がしていないかの確認。
7.給水タンクは満水の状態にしておく。

◆拠点閉鎖直前に、状況把握のうえ対応を決定いただくことが望ましい周辺業務
1.給水タンクをご使用の場合、平均的に何日で給水エラーとなるのかを把握しておく。
理由:機器の種類や状態、運転条件より、消費水量が異なる為。
2.計画断水及び計画停電時期を把握しておく。緊急事態宣言発令後も実施されるのか。
3.機器及びNASTER Systemを含むモニタリングシステムに付属するUPS(無停電電源装置)が瞬時停電用であることを認識しておく。
4.期間中の万が一の停電に備え、重要機器にはバックアップデータロガーを設置しておく。
5.研究所及び工場側の非常用電源の、給油状況と供給体制は事前に確認しておく。
6.安定性試験機器及びフリーザーは不要不急の開閉をしない運用としておく。
理由:一旦乱れた後、復旧に伴う急激な冷却運転を行うと、古い装置は冷媒漏れが起こり、元の運転値、設定値に戻らないリスクがあるため。
7.安定性試験機器(恒温恒湿槽)など純水等を使用する装置は、可能なら槽内の加湿皿水位確認(ヒーターは水面より下にあるか)及び槽内にオーバーフローしていないか確認しておく。
8.弊社安定性試験機器(恒温恒湿槽)などは、レベルタンクの水位センサ(機器背面側のカバーを開け)の清掃を実施しておく。
理由:ご利用の水質によっては、ゴミが溜まる可能性もある為、長期メンテナンスできない場合には、清掃をお勧めしたい。
9.安定性試験機器(Reach-inタイプ)は、吸込み口付近のフィルターの目詰まりを確認し、必要に応じ清掃を実施しておく。
10.安定性試験室(Walk-inタイプ)などの室外機フィルターの目詰まりを確認し、必要に応じ清掃を実施しておく。